|
|||||||||||||
古い駅舎を残したのは評価したいが、 JRが商業的な成功しか見ていないのは残念。 |
まず駅舎のファサードから。 写真#1を見ると、口が二段になっている(トラックが停まっているのが下段)ことが分かると思う。これは敷地の高低差を活かして入口と出口を上下分離したプランの名残だ。ちなみに、当時の様子は(CGと模型ではあるが)映画「ALWAYS 三丁目の夕日」でも見ることができる。 |
||||||||||||
JR上野駅 JR Ueno Station |
|||||||||||||
#1:敷地の高低差を活かした二段構造。今では下段がトラックポート程度になっているのが惜しい。ちなみに、同様の方式は当時日本の影響下にあった中国・大連駅にも見られる。 |
|||||||||||||
#2:頭端式ホームの奥にある中央改札はこのように広く確保されている。 |
|||||||||||||
|
現在の上野はほぼ通過駅であり、一部の頭端式ホームを残すのみとなっている。今後、東北本線と東海道本線の直通化も予定されており、そうなるといよいよ頭端式ホームの必要性は薄くなってくるだろう。 (頭端式ホームの例:JR高松駅) |
||||||||||||
#5:ドイツ・ミュンヘン駅。頭端式ホームが並ぶ壮観な空間だ。 |
頭端式といえばヨーロッパの駅ということで、ミュンヘン駅の写真を載せてみた。(写真#5) ガチンコで比較するのは見当違いかもしれないが、あまりの格差に言葉を失うのは私だけではないはずだ。 確かに国内でも「デザイナーズ駅」のようなものは増えてきたが、10年も経てば薄汚れて無惨なことになる”チャラい”ものが多い。 上野駅の場合、旧駅舎を活用した商業施設としての成功を狙っており、駅施設そのものを美しくしようという意図が微塵も感じられない(儲けにつながらないからだろうが)のは残念だ。 |
||||||||||||
[補注] (*1) ヨーロッパに行くと、大都市の鉄道駅は「○○中央駅」と称する頭端式で、市街地の外周部に位置しており、そこから先は路面電車か地下鉄を使う。日本国内でヨーロッパ的な「中央駅」といえば阪急梅田駅くらいだと思う。 ただ、東京もかつては似たような状況で、宮城(皇居)から見ると南へは新橋駅(汐留に復元駅舎あり)、北へは上野駅(現存)、東へは両国駅(現存)、西へは飯田町駅(現存しない)がそれぞれターミナルであり、玄関口であった。 [参考文献・サイト] 1) 鹿島建設サイト内「鹿島の軌跡」 [行き方ガイド]
|
|||||||||||||
|
|||||||||||||
東京都 INDEX | |||||||||||||
© Copyright 1998 FORES MUNDI All Rights Reserved | |||||||||||||