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都内に残る邸宅建築 |
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旧安田楠雄邸 Former Yasuda Residence |
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千駄木には戦災を逃れた邸宅がいくつか残存し、往時の姿をうかがうことができる。中でも旧安田邸はオリジナルのディテールや建具がよく残った奇跡的なケースであり、東京屈指の邸宅建築とされる。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
この邸宅は、普請道楽で知られた実業家 藤田好三郎が1919年に建てたもので、旧安田財閥で知られる安田家が1923年に買収し、以後1995年まで住居として使用された。現在はナショナルトラストに寄贈され、一般公開されている。 外観では分からないが、基礎は厚いセメントで強化されており、竣工後に襲った関東大震災にも十分耐えた。個人住宅にも関わらず清水組(現在の清水建設)に施工させたのは、そのあたりの技術力に期待したのかもしれない。さすが、本物の普請道楽はお金の使いどころを知っている。 |
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■玄関まわり(#3): 玄関まわりの空間は広く、近世城郭の御殿に近いスケール感。格天井は決して華美ではないが、きれいな市松模様をえがいている。おそらく照明もオリジナルだろう。 ■応接室へのアプローチ(#4): この建物は基本的に和館だが、応接室とサンルームだけは洋風となっている。明治時代の邸宅と比べると、和洋の接合部のデザインもこなれてきている。応接室へのアプローチにある床板も見逃さないようにしたい。 ■応接室(#5, #6): ガラスやソファだけでなくカーテンに至るまでオリジナルのままだという。ピアノも戦前の製品らしい。もちろん天井装飾も残っている。保存状態の良さは奇跡的だ。(※見学時には触らないように注意してください) ■客間(#1, #10): 家の中心である客間は日当たりと眺望の良い二階にある。次の間まで開ければかなりの規模の宴が可能。客間に向かうアプローチは特に装飾や材の水準が高い。 ■台所(#12): 台所にはトップライトやガスレンジが見られる。食器棚や木製冷蔵庫なども揃っており、往時の空気をよくとどめている。 |
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[見学ガイド] ・公開は水曜日と土曜日の10:30〜16:00(最終入場15:00) ※変更される可能性があるので、必ず事前にウェブサイトを確認すること。 ・見学時には500円を協力金として払う。 ・建物を傷める恐れがあるため、荷物は入口で預け、素足も避ける(靴下を着用する)こと。 [行き方ガイド]
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