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ガラスカーテンウォールを備えたオフィスビルの先駆け。 |
材が経年変化しているため、一見しただけでは「古いビルだなあ」という印象を持つが、よくよく見てみればパーツの一つ一つは21世紀の現代でも最先端と言えるデザイン水準を備えていることに驚かされる。むしろ現代より手間暇かけて丁寧に設計されているためか、大味な現代のビルとは違ってデザイン上の隙がほとんどない。日本近代建築の傑作に数えられるのも当然ということだろうか。 一方、現代のトレンドと違うのが階高で、全体的に天井が低い。当時の仕様がそうだったのか、あるいは東京海上ビル(*2)で問題になった景観的な抑えが効いていたためなのか、機会を見つけて調べてみたい。 内部空間で見逃せないのが「夢の階段」と名付けられた商業ゾーン内の階段だ。アルミ製の段板をステンレス線で組んだ網で吊る構造になっており、体重をかけると微妙にしなるところが面白い。 |
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パレスサイドビル Palaceside Building |
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#1:白い円筒はコア(エレベーター・階段・パイプが入っている)で、東西二カ所にある。ファサードはガラスカーテンウォールに日よけルーバーというシンプルな構成で、側面はレンガ積みになっている。ちなみに手前の水面は皇居の堀。 |
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#2:低層部の商業施設。 |
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[補注] (*1) 霞ヶ関ビル … 絶対高さ規制撤廃と容積率制度導入という大転換を経て誕生した、日本初の超高層ビル。設計は山下寿郎設計事務所で、竣工は1968年。 (*2) 東京海上ビル … 当初30階の超高層ビルとして計画されていたが、皇居を見下ろすことになるため大論争になり、結局25階に落として決着。超高層ビルによる初の景観問題として知られている。設計は前川国男事務所で、竣工は1974年。 [参考文献・サイト] 1) パレスサイドビル公式サイト [行き方ガイド]
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