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これぞハコモノ行政と言うべき巨大な箱。
そこに張り付くアトリウムは好みが分かれそう。
DATA
■設計:日本設計+黒川紀章建築都市設計事務所
■所在地:東京都港区六本木7-22-2
■用途:美術館
■竣工:2006年(平成18年)
■規模:敷地面積29,998m2 建築面積12,989m2 延床面積49,834m2
■高さ:最高高33.2m 軒高29.5m 階高3340〜4160mm(展示室は二層分ある) 地上6階 地下2階
■構造:S造+免震(8.3m×8.3mスパン)
■地域地区:1種住居、近隣商業
付近の地図(mapion)

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国立新美術館最大の特徴は「収蔵品を持たない」点にある。つまり常設展示というものは存在せず全てが企画展になる。さらに言うなら、企画展の中でも「日展」などの大規模公募展こそがこの建物の目的であり、搬入から審査を経て展示に至るまでの効率を追求した設計となっている。展示室も巨大で、2000平米級の巨大な箱がずらりと並ぶ。
世界最大級の美術館であると豪語してはいるが、もはやこれは美術館ではなく幕張メッセのようなコンベンションホールであり、本当にこれが文化振興に資する施設となれるか、まだまだ議論の余地がありそうだ。

国立新美術館
National Art Center, Tokyo
六本木の奥座敷、東大生産技術研究所(*1)の跡地に建てられた美術館。六本木ヒルズ、東京ミッドタウンと共に六本木エリアに大きなインパクトを与えるプロジェクトだ。

#1:ガラスのカーテンウォールで構成されたファサード。ルーバーやらフレームやらキャットウォークやらが”騒がしい”印象。完全に好みの問題だが、この造形であればもっとツルツルにした方が良かったのでは?

#2:写真左側に展示室が並んでいる。アトリウム内は無柱空間で、最大で30m強飛ばしている。オーバースケールという印象は受けなかった。入場料は展示室単位でかかるので、アトリウムには無料で入れる。

#3:
展示室の入口

#4:

#5:

#6:
空間的な見どころはこのアトリウム。そのただ中には巨大な逆円錐が二つ置かれ、それぞれレストランとカフェになっている。(写真#6:円錐の中身は厨房になっているらしい)

当然のように免震が入っているので、空間づくりの自由度は高い。黒川の大好きなフラクタルや円錐は、(その理論はともかく)実際出来上がった空間はツッコミどころ満載の酷いことになるものだが、この建物では何とか納まっている。ここは実際に図面を引いていく設計者達が頑張ったということなのだろう。 (でもエントランスの円錐(写真#4)はカッコ悪いけど)


#7:
敷地の入口から撮影。左端は従前建物の保存部分。美術館の建物は基本的に四角い箱(写真右端)で、そこに「うねうねアトリウム」をお面のようにくっつけている。

#8
[補注]
(*1) 東大生産技術研究所の建物は旧陸軍歩兵第三連隊兵舎として建てられたもの。当初は建物を残しながらの活用が模索されていたらしいが、結局一部のみ別館として保存されることになった。(写真#7) ちなみに同連隊は2.26事件における反乱部隊として知られている。

[参考文献・サイト]
1)  雑誌「新建築」2007年1月号

[行き方ガイド]
地下鉄日比谷線・大江戸線「六本木」駅から徒歩5〜8分。
地下鉄千代田線「乃木坂」駅から徒歩3分。

[見学ガイド]
・開館時間: 10:00〜18:00(入館は17:30まで)
 ただし会期中の毎週金曜日は20:00まで(入館は19:30まで)
・休館日: 毎週火曜日(祝日は開館し翌日休館)および年末年始
作成 : 2007/2/8 最終更新 : 2007/2/16
作成者 : makoto/arch-hiroshima 
使用カメラ : Nikon D70 + Tokina AT-X 124PRO DX 12-24mm F4
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