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東京都 INDEX
唯一現存する震災復興小公園
DATA
■設計:東京市
■所在地:東京都文京区本郷1-1
■用途:公園
■竣工:1930年
■規模:
付近の地図(mapion)
関東大震災からの復興といえば、建築ファンならまず同潤会を連想するだろうが、もちろん同潤会だけが震災復興だったわけではなくて、道路整備(昭和通り等)、区画整理、そして不燃小学校と小公園(ポケットパーク)の一体整備…といった事業が展開されていた。今回取り上げる「元町公園&旧元町小学校」のはこの「不燃小学校&小公園」が当時のデザインのまま揃って現存する都内唯一の場所とされる。(*1)

デザインの密度は非常に高く、高低差のある地形の使い方もうまい。当時のデザイナーは現代より遙かに”ゆとり”があったはずで、時間をかけて隙の無い高密な造形ができたのだと思う。例えば公園内の滑り台も、わざわざここのために設計した?かのような左右対称の形状となっている。子供の使い勝手よりもデザインを優先した気もしないではないが…。

今どきのランドスケープアーキテクトが手がけるシャープでクールな公園の魅力も分かるけども、こういうヒューマンスケールで愛くるしい、表現主義的な造形の魅力は決して衰えてはいない。

デザイン性は高いものの、グエル公園のような強烈な作家性を持たせているわけではなく、程よいバランスと思える。御堂筋線でも書いたように、日本の公共施設デザインってこの頃が最も良かったと思うのは私だけだろうか。
元町公園
Motomachi Park
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7 10
1:階段室が建築の中心にあった時代らしく、階段回りの意匠には気合いが入っている。 2:メインエントランス。手前の道路は外堀通り。 3:門柱。 4:滑り台。 5:左右対称なのが分かる。奥の建物は小学校校舎。 6:十字のパターンが各所にあしらわれている。 7:エントランス近景。 8:水飲み場。
 写真3〜10はクリックすると拡大表示します。
[補注]
(*1) 復興小学校については、泰明、常盤、九段などが現役の小学校として今なお使われており、十思、京華はコンバージョンされたものの現存している。

[参考文献・サイト]
1) エクスナレッジ(2007)「東京建築ガイドマップ」
2) ウィキペディア「復興小学校」


[行き方ガイド]
電車の場合:JR「水道橋」駅から徒歩7分ほど。神田川に沿って外堀通りの坂を上がっていくと見える。
作成:2007/12/1 最終更新:2007/12/1
作成者:makoto/arch-hiroshima 使用カメラ:Nikon D70
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