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Palacio de la Alhambra アルハンブラ宮殿 |
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711年にイベリア半島に進出したイスラム勢力は瞬く間に半島を制圧し、コルドバなどの都市では西ヨーロッパより遙かに高いレベルのイスラム文化が花開きました。しかしキリスト教勢力がこれを徐々に押し戻し、1492年にはついにイスラム最後の砦であるグラナダが陥落し、イベリア半島は再びキリスト教勢力のものとなります。 アルハンブラ宮殿はそのグラナダを見下ろす丘の上に築かれた城塞・宮殿・離宮から成ります。アルハンブラとは「赤い城」という意味で、1238年にナスル朝ララマール王が宮殿の建設に着手、以後21人の王達の手によって増改築が重ねられていきます(砦自体は9世紀に建設されたようです)。王達はアルハンブラ宮殿の造営を通して、ただひたすらにイスラムの美を追求し続けました。その姿はまるでレコンキスタ(イスラムに対するキリスト教勢力の大攻勢)という現実から逃れようとしているかのようです。 グラナダ陥落後、街のモスクは破壊されカテドラル(大聖堂)が建設されました。しかしこのアルハンブラ宮殿が完全に破壊されることはなく、現在でもその優美な姿を見せています。 |
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■アルハンブラ宮殿/Palacio de la Alhambra | ||||
Patio de Arrayanes アラヤネスのパティオ(天人花の中庭) 見学コースの入り口から入ってきて大使の間(コマレスの塔)を抜けると目の前にアラヤネスのパティオが広がります。 砂漠の多い地域で生まれたイスラムでは建築に水を実に巧みに取り込みます。このアルハンブラの場合は ”イスラムらしさ” に徹底的にこだわっただけのことはあって、イスラムの水に対する考え方を明確に示すことに成功しています。 王宮に入った頃(混雑緩和のため入場する時間帯がチケットに印刷されています)には快晴になり、王宮の最も美しい姿を見ることができました。 これでもう少し人が少なければよかったのですが、、、。 |
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ライオンのパティオに面した部屋です。 先ほど「天井に力が入る」と書きましたが、この部屋の装飾が一番分かりやすいと思います。 ゴテゴテした装飾は室内のかなり上の方に施されていて、天井付近の窓の配置も上を見上げたときの見え方(左の写真)を意識してデザインされています。 それにしても、鍾乳洞の中を思わせるこの装飾には圧倒されます。 |
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Estanque y torre de las Damas ダマスの塔と池 |
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■アルカサバ/Alcazaba | ||||
アルハンブラの中では最初に造られたのがこのアルカサバ(砦)です。塔に登るとグラナダの街を一望することができます。 |
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■カルロス5世宮殿/Palacio de Carlos V | ||||
グラナダを奪還したキリスト教勢力の王が建てた宮殿で、スペイン・ルネッサンスを代表する建築とされています。キリスト教勢力の優位を示そうとしたためか、意図的にオーバースケールにしたような実に変な建物になってしまっています。 私にはキリスト教の優位というよりは 自分たちより優れたイスラム文化に対する王の嫌悪感というか劣等感みたいなものしか感じられません。 |
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■ヘネラリーフェ/Generalife | ||||
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