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往事の佇まいを留める遺構。 周辺も含めた保存状態は全国トップクラスだ。 |
建築屋ではない私でも分かるほど、施工水準は極めて高い。アールをつけた石塀もすごいと思うが、やはり最大の逸品は国宝の講堂だ。講堂には装飾が無いため、一見すると質素な印象を受けるが、構造材から床材に至るまでかなりの高級品であることがうかがえ、それが工芸品と言えるほど精密に加工され組み上げられている。江戸時代とはいえ、これほどの木材を揃え、この精度で加工するのは莫大なコストがかかったはずだ。 人目に触れない山奥で、しかも武家ではなく庶民向けの学校にこれほどの建物を建てたことに感銘を覚える。さすがは天下に名高い名君池田光政ということだろうか。(*1) 保存状態の良さ もう一つ印象深いのが、施設全体の保存状態の良さだ。建物や植栽の手入れは完璧に行き届いているし、周辺に人家もないので、風景一つ一つが実に美しい。奈良・京都でもエリア全体でこれほど良い状態が保たれているケースは希有だろう。人里離れたへき地であり開発の手が伸びなかったためだろうが、明治以降も学校として大切に使われ続けたことも一因だと思う。 建築好きだけでなく、普通の観光客から見ても満足度は高いだろう。わざわざ足を運ぶ価値のある建築だ。 |
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旧閑谷学校 特別史跡・重要文化財・国宝(講堂) Former Shizutani School |
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山深い地に残る江戸時代の学校跡。藩主池田光政が庶民の儒学教育を目的として1670年に設立した。ここではその歴史的経緯や業績は脇においておき、その建築群について見ていきたい。 | ||||||||||||||||||||||
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[補注] (*1) 講堂が完成したのは池田光政の没後である。 [参考文献・サイト] 1) 備前市 観光サイト [行き方ガイド]
[見学ガイド] 開場時間: 9-16時 入場料: 300円 |
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