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縁側と水面、庭園の調和はお見事。 つい長居したくなる空間だ。 |
武家屋敷といっても屋敷そのものは現存しない。明治維新後の武家社会の没落と共に持ち主も転々とし、最終的には豪商久保彦兵衛が邸宅の一部を移築して既存庭園とあわさった現在の空間に落ち着いたようだ。 屋敷の中心は「上段の間」と呼ばれる贅を凝らした謁見室で、障子戸を開けると庭に面した濡れ縁に出ることができる。縁側に座るとすぐ目の前に水面があり、足元を錦鯉が悠々と泳ぐ。写真には写っていないが、水面が外光を反射するので見上げると天井が明るく輝いている。縁側の材も一枚一枚が大きく、見るからに高級品。 そしてこの障子戸(写真#7)。上半分が障子で下にガラスというのは近代から現在に至るまで多くの民家で見ることができるスタイルで、ごくありふれたものだと思っていたが、よく見るとガラスの工作精度が悪く波打っている。(写真#5) まさかと思って説明書きを見るとこれは江戸時代のガラス(ギヤマンと呼ぶ)入り障子戸であるという。障子とガラスを合わせるスタイルが江戸時代から存在していたとは知らなかったので、これは新鮮な驚きだった。 |
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武家屋敷跡野村家 old Nomura Residence |
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#1:米誌「The Japanese Garden Journal」の2005年ランキング7位とされた庭園と濡れ縁。大きくはないがきれいに納まった居心地の良い空間。 |
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#2 | |||||||||||||||||||
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#7:ギヤマン入り障子戸は江戸時代の人から見ると驚愕の逸品だったに違いない。 |
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[行き方ガイド]
[見学ガイド] ・開館時間:(4〜9月)8:30-17:30 (10〜3月)8:30-16:30 ・入館料:大人500円 高校生400円 小中学生250円 ・休館日:12月26〜27日 |
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