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最新の図書館建築は、古き良き公共建築へのオマージュ |
エントランスは向かって右側、煉瓦部分にある。エントランスロビーの内壁も煉瓦(文献等で確認してないが、たぶん本物の煉瓦)が積まれている。(写真#3) この煉瓦壁、コンクリートの格天井、さらに照明のデザインなどから、正直なところ、第一印象は「古くてベタ」な空間だと感じた。 なお、この格天井のパターンはそのまま図書館にもつながっていて、この建物のイメージを形づくる重要な要素となっている。 図書館の内部は、中央の吹き抜け部を囲んで閲覧スペースがあり、さらに外側に書架が並んでいる。写真は入口(写真#2)しか撮ってないので言葉だけになるが、今どきの図書館として求められる機能やデザインの質を十分に満たしており、やや格天井がうるさいものの、個人的にこれはアリだと思う。 来館者の数も多く、新築であることを差し引いても、今なお図書館へのニーズは大きいと感じた。 3〜4階は生涯学習施設になっている。大小の会議室が並んでおり、ぐるり外周に廊下が巡っている。(写真#5) あと、個人的にツボにはまったのが、隅に微妙なアールを持たせた階段室。(写真#6) こういったディテールのおさえは昔のモダニズム建築の良さに通じるものであり、本作の建築としての質を高めている。 全体的な感想として、この建物は高度成長期の公共建築にありがちな(ベタな)デザインパターンをあえて選んで現代風にアレンジしている、いわば昭和の公共建築へのオマージュになっていると思う。そういえば図書館の巨大な庇だって、ちょっと昔の役所や学校に多く見かけるデザイン要素だ。 シャープでクール一辺倒な建築だけじゃない、かつての公共建築の良かったところを受け継ぐデザインをしてみようという試みには大いに共感できる。 |
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まなびの館ローズコム (福山市中央図書館、生涯学習プラザ) Fukuyama City Central Library |
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福山の中心部、中央公園内に建てられた図書館。生涯学習施設、会議室、放送大学オフィスなどを併設している。 建物の外観は大きく二つに分かれ、煉瓦とガラスで見た目を明確に変えている。なぜこのように二棟っぽくしたかは不明。背後にある駐車場棟の影響だろうか? |
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#1:公園側のファサード。この1〜2階が図書館、3階は書庫や放送大学、4階は会議室。本当は足下に水盤があるのだが、あいにく清掃中で水が抜かれていた。 |
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#2:この奥が図書館。真ん中に吹き抜けを備えている。 |
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[参考文献・サイト] 1) 福山市図書館 2) びんご経済レポート 3) 案内パンフレット(現地にて入手) [見学ガイド] ・図書館休館日: 年末年始および館内整理日。事前にウェブで開館日を確認するようにしたい。 ・図書館開館時間: 10:00-19:00 [行き方ガイド]
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