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都市型複合施設の良作 |
建築としての見どころはホテルと百貨店の間、専門店街「Pacela」と一体になったアトリウム(photo#2)であろう。アトリウムと名の付くものは全国各地で見ることができるが、多くの場合、容積ボーナスのみを狙っていることがバレバレの、やる気のないデザインであるという印象を受ける。だがここでは空間をカーブさせることで奥行き感や界隈性を演出し、敷地の奥深くに訪問者を引き込むことに成功した。付加価値のある商業施設を指向した結果が空間に現れたと思われるが、もしこれが欠けているとこの事例は敷地に対する最適解とはなりえない。つまりアトリウムはこの場所に無くてはならない存在なのだ。 舗装材から各種サイン、さりげなく置かれたベンチに至るまで意識して高級感・グレード感を演出している点も見逃せない。ディテールが安っぽいと建築意匠が巧みでも全体として良い結果にならないわけで、設計段階において施設や来街者のイメージを設計者と商業プランナーとクライアントの間で共有できたのだろう。 事業定借で建てられたプレハブ建築のアウトレットモールとは対極にある、ほどよい高級感を与えられた商業施設であると感じる。 全国にある同種の施設の中ではトップ集団に属していると思うが、もちろん残念な点もある。まず、1階平面から「アトリウムの奥にスカイパティオが控えている」気配を感じにくい点。スカイパティオにアプローチする直前の空間のデザイン密度が甘く、イマイチ納まっていない(と思う)点。サンクンガーデンの位置づけが中途半端で、結局アストラムからの通り抜け動線としてしか使われていない点(どうせなら地上広場をもっと広げるべきでは?) …といったところ。 全体としてはとても良くできているので商業施設設計のお手本として見に行く価値はあるだろうと思う。 [参考文献・サイト] 1) 広島そごう 2) pacela http://www.pacela.jp 3) リーガロイヤルホテル広島 http://www.rihga-hiroshima.co.jp/top.html |
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基町クレド Motomachi Cred |
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#1:右がホテル棟、左が百貨店、中間部が専門店街 |
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#2:アトリウムの屋根。カーブさせることで奥行き感を表現している。 |
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広島県 INDEX | |||||||||||||||||
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