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フランス INDEX
建築・土木が完璧な調和をみせる。
DATA
■設計: Santiago CALATRAVA (サンティアゴ・カラトラヴァ)
■所在地: Colombier-Saugnieu (コロンビエール・ソニュ)
■用途: 駅舎
■構造: S造・RC造
■竣工: 1994年
リヨン郊外、サンテクジュペリ空港に隣接する駅舎。TGV専用駅であるが、停車する列車は少なく、駅としてはほとんど使われていない。ちなみに「サトラス駅」は旧称である。

外観は鳥が翼を広げたようなダイナミックな形態で、室内はスパン100mの大空間。構造についてはまったくの門外漢なのでこの形の合理性については分からないが、構造美をグイグイと全面に押し出しつつ、ちゃんと建築デザインとして破綻なく納めてしまうのは、さすがカラトラヴァというほかない。

コンコースからホームにかけては森の中を思わせるRCの造形が覆い尽くす。手すりなどのディテールでも手が抜かれた形跡は皆無。ホームにわざわざ3つも置かれた時計が、エスカレーターからのシークエンスで変化していく様子は感動的だった。(写真#6)

日本の場合、土木工事の部分は建築とは別人が設計することが多く、駅舎は立派なのに駅前広場や高架橋が醜いなど、しばしば土木が建築を台無しにしている。一方、カラトラヴァが橋梁など土木分野に強いためか、本作ではしっかりと全体をコントロールできており、風景的調和は完璧に近い。建築ファンならぜひとも訪れるべき名作といえるだろう。
リヨン サンテクジュペリ空港駅
Gare de Lyon-Saint-Exupery TGV
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1:駅舎の外観 2-4:駅舎内部 5:コンコース 6:無人のホームに時計が並ぶ 7:森林を思わせる造形 8:エスカレーターの踊り場さえ格好いい 9:空港へと伸びるデッキ 10:駐車場の屋根 (写真はクリックすると拡大表示します)

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[行き方ガイド]
LYON-Part Dieu 駅(パーシュー、パールデュー)の東口から空港行きトラムに乗車し、終点下車。所要時間30分。往復切符は25ユーロ(12〜25歳は20ユーロ)
[お役立ち情報] 2012年9月時点
■トラムの切符は電停わきの自販機で買う。空港までの間に電停が2つあるが、途中下車は禁止されている。リヨンは全般的に治安が良く、車内は快適。座席には電源のコンセントまで用意されていた。
■リヨンには、Part Dieu駅とPerrache駅(ペラーシュ)という中央駅が2つあるので間違えないよう注意。なお、Part Dieu にはコインロッカーがあったが、Perrache には無いらしい。
作成:2012/10/6 最終更新:2012/10/6 撮影:2012/9/12
作成者:makoto/arch-hiroshima 使用カメラ:Nikon D90
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