徳應寺

木村俊雄建築設計事務所 1955

寺町に建つ浄土真宗の寺院。寺町は福島藩政期に西の守りを固めるために形成されたもので、今も旧出雲街道沿いに多くの寺院が立地している。
第一印象としてインド風のデザインが目を引くが、おそらく築地本願寺の影響だろう。築地本願寺の意匠をマネしているというよりは、「お寺をインド風に作る」という発想の影響を受けていると言うべきだろう。よく見ると花頭窓やらエンタシスの柱やらがあって混乱しそうだが、デザイン的に破綻しているわけではなく、それなりにまとまった佇まいを見せている。いわゆる和風の意匠よりもこちらの方がRC造と相性がいいからだと思う。
まだ貧しい時代であったためか内部空間の装飾は少ないものの、唯一ステンドグラスが彩りを与えている。(*1)

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