PENCILビル

住宅デザイン研究所 1998

#1:外観

#2:店舗部分と緑との調和。

広島の都心部、並木通りにも近い店舗・業務ビル。鉛筆のオブジェがあるから「PENCILビル」なのではなく、施設コンセプトのP(Produce)+E(Ecology)+N(Nature)+C(Coodinate)+I(Incentive)+L(Life)から命名されたらしい。竣工からある程度時間を経ており、緑と建物のバランスは秀逸。屋上緑化は人の手を加えず雑草が生えるに任せるという方針でデザインされており、持続可能性は高そうだ。

本作の配置計画で興味深いのは、コーナー部分のボリュームを削ってルーフテラスとしている点。商業建築としてはもっとも価値が高そうな場所をあえて捨てることで、他にない個性が生まれている。また、コンクリートに微粉炭が混ぜるという実験的な試みもしているという。