向島洋らんセンター 見晴台

岡河貢

向島洋らんセンター展示棟の裏山にある展望台。この丘陵地は遊歩道が整備されているが、散策しようという人はほぼ皆無らしく、しかも樹木が育ちすぎているので展望台としては機能していない。
建築としてはモダニズムのプロトタイプに近く、屋根が浮いているような透明感のあるデザインとなっている。だが、透明を維持するにはガラスを清掃しないといけないし、白を白く保つにも日々の管理が必要で、それを洋らんセンターが行うはずもなく(そもそも洋らんセンターの敷地外?)、残念な状況となっている。こうなることは予見できたはずで、この空間を保つために何らか機能を与えるべきだったように思う。例えば茶室にして野点の会場として月一回でも使うようにすれば状況は違っていたはずだ。