日新林業加計出張所/旧加計銀行

不詳 1921

山間部の小都市である加計(かけ)に残る、かつての銀行。外観は二階建てに見えるが実際は平屋建てで、室内は天井の高い空間となっているらしく、おそらく多くの銀行建築(洋館)が吹き抜けの客溜まりを持っているのが影響したのだろう。となると、これは洋館の要素を取り入れた町家というよりは、和風の装いをした洋館というべきなのかもしれない。
正面の腰に貼られたタイルは戦後の改修時に付けられたものとされる。どういう経緯でこのような外観に落ち着いたのかは調べきれていないが、側面の漆喰塗りのスタイルがオリジナルということだろうか。