広島女学院大学ゲーンスチャペル

一粒社ヴォーリズ建築事務所 2006

牛田の山の中に広がる大学キャンパスに建つチャペル。女子大ということもあり普段は入りにくい施設だが、見学の機会を得ることができたのでレポートしたい。

本作の計画上の特徴は七角形の平面プランであることだろう。資料によると「聖書では七は完全、多数、統合をあらわす数として多く用いられています」とあり、敷地条件も勘案してこの形に決まったようだ。特にカトリックの聖堂は十字の平面形が原則でタテヨコがしっかりしているものだが、このような左右非対称な形というのも面白い。
青のステンドグラスも特徴の一つ。七角形の各頂点にスリットが設けられ、そこにステンドグラスがはめこまれている。青色は水の表現のようだ。

そして内外装の化粧としてレンガが使われている。今はまだ真新しいが、今後数十年を経てどのように変化していくか楽しみでもある。